2017年04月14日

社葬に参列するときの礼儀を考えましょう

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最初に社葬とはどういうものなのかを考えてみます。この葬儀は、家族葬などの一般葬とは趣旨が違います。一般葬は親族などが主体で、亡くなった故人を偲び、故人との別れをすることが趣旨と言えます。一方、会社で行う葬儀は、会社の創業者や社長など、会社に貢献した役員などが亡くなったとき、その会社が主体で葬儀を行い、費用も会社が負担するのが一般的です。

故人の功績を称えるとともに、今後の会社の基本方針や人事を取引先に明らかにし、取引を円滑にする趣旨もあります。したがって、取引先など社外の関係者を案内し、それぞれに生前のお礼をする趣旨もありますので、会社の取引先の企業やその関係者、顧客などが多く参列します。

ですから、主催する企業も、参列する側も、しっかりと心構えと礼儀に気をつけなければなりません。取引先から葬儀の通知が来たら、参列するかどうか、誰が参列するかを決めます。人選は会社の体裁にかかわってくるので重要です。どの程度の取引があったかにより誰が参列するか判断しますが、普通は、故人と同格の役職が参列するのが礼儀でしょう。他の企業は重役クラスが参列しているのに、そこの取引先だけ管理職クラスが参列したとなると、その取引先の考え方が問われます。しかし、何らかの事情があって、どうしても故人と同等の役職が参列できない場合、代理として参列した人は名刺を持参します。この名刺を差し出して、本人が参列できない事情を説明しお詫びし、後で本人が対処するのが良いでしょう。この時は、自分の名刺とは別に出席できなかった役員の名刺も差し出します。名刺は左下を折るか、名刺の目立つ部分に、弔、の文字を書きます。社葬の場合は普段からの顔見知りや仕事の関係者が多く参列します。しかし、この時に、仕事の打ち合わせをするのは礼儀違反ですし、名刺を交換するのも控えるほうが良いでしょう。確かに、社葬は企業にとって重要な場ですが、あくまでも葬儀だと考えましょう。